未経験中途でコンサルに入社する前の不安と実際に1年働いた感想(仕事内容 / 生存競争 / 市場価値 / 残業時間)

コンサルワーク

この記事では、コンサルに未経験中途で入社する前にどのような不安を感じ、実際に1年働いた結果どのように思うか書いています。

主に異業種からコンサルへ転職を考えている方に参考になるかと思います。

類似記事として、コンサル入社1か月後・半年後の日々のスケジュールなども書いていますので、宜しければどうぞ↓↓↓

未経験中途でコンサル入社した最初の1か月
未経験でコンサルに中途入社した最初の1か月、どのような仕事をしたのか書いています。仕事内容、労働時間、周囲の人など就労環境全般についても記載しております。
未経験コンサル中途 入社半年後の1日スケジュール
未経験でコンサルに中途入社後、半年たった時点でどのようなスケジュールで働いているのか書いています。

 

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入社前に抱えていた不安

 

内定承諾し前職の退職も決まったものの、入社まで「本当にコンサル転職して大丈夫かな・・・」と思っていました。

この漠然とした不安は、以下4つに分解できました。

 

①仕事内容(日々のto doレベル)がイメージ出来ず不安

②Up or Outの環境で生き残れるのか不安

市場価値が高まるのか不安
(=ネクストキャリアはどのようなものか)

④プライベート
はどのくらい確保できるのか不安

 

「①仕事内容(日々のto doレベル)」に関しては、論点を考える、PPTを綺麗に作る、程度のイメージしか出来ておらず、具体的な業務内容はサッパリでした。

 

「②up or outの環境で生き残れるのか」に関しては、地頭普通&体力普通の凡人である私が、出来る範囲で全力を尽くす程度の努力で生き残れるのか不安でした。プロモーション速度は遅くても良いので、「体や心を壊さずに一定期間働き続けることができるのか」に重点を置きたいと考えていました。

 

「③市場価値は高まるのか」に関しては、どのような役職まで昇格し、どのような実績を出すことで、どのようなネクストキャリアがあるのか、という点がイマイチ分かっておらず不安でした。

 

「④プライベートはどのくらい確保できるのか」に関しては、やはり「コンサル=激務」の印象が強く、調べても”プロジェクト次第”という全く参考にならない内容ばかりだったので、実際に自分が従事するプロジェクトでは平日何時まで働くのか、休日出勤があるのか気になりました。私は、仕事以外の趣味の時間も大切にしたかったのでナーバスになっていました。

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1年間働いてみて

 

実際にコンサルで1年働いた結果、4つの不安がどのように変わったか記載します。
(私は一番下の役職ですので、ご留意ください)

①どのような仕事をするのか

 

こちらに関しては、一番良くあるパターンとしては、
「リサーチ→上司への報告→PPT資料作成」となります。

日々マネージャー/シニアスタッフから膨大なタスクが降ってきますが、多くがリサーチ業務です。例えば、「〇〇の市場規模調べて」「〇〇市場の主要企業調べて」「北米における〇〇の規制について調べて」などです。

基本的にはデスクリサーチといって、ググって業界レポートを探したり、業界団体に電話して業界情報を聞いたりします。生々しい情報が必要な時には、該当企業に勤務している人にインタビューを実施します。

次に、リサーチ内容を簡単に資料にまとめ、マネージャー/シニアスタッフに報告します。質問が次々飛んでくるので、答えられないものは「すみません、即答できないので追加で調べます・・・」となります。

最後にPPTに綺麗にまとめることで、成果物として完成させます。スライドで言いたいことは何か、どのような構成にするか、文字サイズ、改行位置、グラフの使い方、ショートカットキーの使いこなし等、高いレベルが要求されます。

 

上記が全てという訳では勿論無いですが、割とよくある内容かと思います。書いてみると大したことなさそうですが、コンサル未経験者にとってはリサーチ1つ取っても非常に苦労します。

欲しい情報をピンポインで取得することが予想以上に困難であることに加え、上司の指示を鵜呑みにして作業するだけではダメで、そもそも上司がなぜそのリサーチを依頼してきたのか(背景にある論点/仮説は何か)を考える必要があります。その結果、追加でこの情報も調べておくべきだな、など自分でタスクを微修正します。

また、調べた情報を抜け漏れなく纏めることは最低基準であり、それらの情報からクライアントに提示できる示唆は何かを常に考える必要があります。上司の指示通りにリサーチ内容などをまとめただけでは、以下のような言葉を投げ掛けられます。

「これ、情報まとめただけだよね?これらから何が言えるの?示唆は?」
「情報調べて纏めるだけだったら単なる作業だよね?これらの情報を踏まえた際のコンサルタントしての君の意見は?」

 

これらは新卒レベルで習得すべき内容ではありますが、大変勉強になっています。前職では自分が動く業務は自分で考えて行動していましたが、逆に上司からの指示・依頼事項等は言われたことを思考停止でそのままやることが多かったので。

 

②コンサルのup or outの環境で生き残れるのか

 

up or outと聞くと、周囲との競争で勝つというイメージを持っていましたが、これは間違いでした。マネージャー以上ではそういった競争もあるとは思いますが、スタッフクラス(マネージャー未満)ではそのような相対評価はなく、あくまで絶対評価です。

例えばアソシエイトが1つ上のシニアソシエイトに昇進するためには、アソシエイトの上位30%に入るなどの相対評価ではなく、定められているシニアアソシエイトとしての役割・スキルの基準を満たしていれば昇格出来ます。

つまり、自分が昇格するためにどのような課題があってどのような行動をすればよいのかを上司と定期的にコミュニケーションし行動に移し続けることが重要であり、ある程度の時間を投下すればそこまで周囲から遅れることなく昇格できると思います。

マネージャー以上になると、単純に時間投下すれば昇進できるという優しいものではなく、うまくPJを回してクライアントから定期的に受注し売上目標を達成し続けるが必要です。

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③市場価値は高まるのか

 

一概には言えませんが未経験中途であれば、35才までにマネージャー手前にいければ転職先はそこそこあるのではないかと思っています。35才を超えるのであればマネージャーまでは到達しておきたいところなんだと思います。

コンサル新卒入社組は、20代でマネージャーもザラなので、中途で一番下から入ると昇格スピードは多少気になるもので、先ほどの35才はギリギリかなというイメージです。

 

周囲の方々のキャリアとしては、全体の約5%がパートナー付近まで昇進する、残り95%は転職するというイメージです。

転職先としては、①PEファンド/コンサル系、②大企業経営企画系、③ベンチャー要職系の3タイプが主という印象です。

転職する際の年齢によっても傾向があると感じており、①PEファンド/コンサル系、③ベンチャー要職系に関しては、年齢問わずスキル重視で転職できますので若い人に多い一方、②大企業経営企画系に関しては、暗黙の了解で年齢要件があることが多い(例えば20代コンサルマネージャーが日系大企業の経営企画の管理職に就くことは難しい)ので、比較的年齢が高い方が多いと思います。

 

④プライベートの時間はどのくらい確保されるのか

 

現在の業務時間はおおよそ9~23時(途中休憩あり)ですが、最低限のプライベート時間は確保することが出来ています!

この業界に入った以上ある程度の長時間労働は避けられませんが、自分自身が希望する働き方を伝えることで、配慮をしてもらうことは可能です。

勿論、毎日定時で帰りますは無理ですが、「〇日は通院するので1時間抜けます」や「子供のお迎えがあるので1時間抜けます」や「極力土日は仕事から離れます」などの希望を強い意志とともに予めマネージャーに伝えることで、配慮してもらえます。

ただ一方で、馬車馬の如く土日関係無く働くメンバーもいるので、そのような方々の方が高い評価が付くことは往々にしてあります(というか大体そうです)。そこまで才能に大きな差がない以上、良い評価が欲しければ目一杯残業して働くことは必要です。定時枠でしか働かないけど良い評価が欲しい・早く昇進したい・給料上げて欲しいは流石に都合良すぎです。

 

そういったことも踏まえた上で、自身が望む働き方を伝えることが可能です。私は土日は基本働かないことをアピールしていますが、それで人間関係が悪くなることもありません。土日もガンガン仕事します!というメンバーと比べると昇進速度・成長速度は劣りますが、それでもOKと割り切っています。

結果として、土日は殆ど仕事はしていませんし(自己研鑽はしてます)、平日も通院や家族の用事などがあればそちらを優先させて頂いています。

なので、プライベートな時間は平日は3-5時間(食事時間含む)、土日はフルで確保できているのが現状で、比較的高い給与を頂いていることを考えれば満足しています。

 

旧来のコンサルであれば、「スタッフがなんで働き方の希望を言っているの?まずはマネージャーになるまで死ぬ気で働けよ(マネージャーはもっとキツイ)」となるでしょうが、最近は世間体や人材不足の影響から働き方改革が浸透しているためか、そのような話は聞きません。

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最後に、転職して良かったと思うか

 

転職して良かったと思っています。

理由としては、限界突破することは無いレベルのハードワークであり、頑張った分がそのまま自身の市場価値に跳ね返ってくるからです。

 

働き方に関してはハードワークではありますが、こちらから希望を伝えることで配慮もあり、体と心を壊すこと無く働くことが出来ている点はデカいです(これが一番大事)

 

業務に関しては、未経験入社のため、戦略・会計・MAなど膨大なインプットに苦労していますが、頑張った分だけ自分の血肉となって返ってくる感覚です。前職では「これ何のための仕事?」みたいなことが沢山ありましたが、そういったことが殆ど無く、モチベーションを高くキープ出来ています。(働かないおじさんがいないのもデカイ)

 

市場価値としては、現在は一番下の職位で極めて低い訳ですが、正しい方向に一定期間努力すればそこまで才能が無くてもOutとなる可能性は低く、中途採用市場である程度評価されるマネージャー手前までは行けるという感覚から、次もどこかしら行けると思っています。(願望感が強いですが)

 

 

以上になります。

今回は入社前の不安がどう変わったかについて書きましたが、良いことばかりになってしまった気がするので、コンサルのメリット・デメリットに関してまた別記事で書こうと思います。

この記事がコンサル転職を目指している方にとって参考になれば嬉しいです。

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