未経験中途でコンサルに入って割とすぐ育休とった話

コンサルワーク

私はコンサルに未経験中途で入社し、約1年後に育児休業を1年間取得しました。

今でこそ男性の育休は珍しくなくなってきましたが、コンサルという業界で、しかも未経験で中途入社した人がすぐ取得するということは、例としては少ないと思います。

コンサルで育休取得を悩んでいる方、コンサル転職したいけど育休取得できるか不安な方、コンサル以外の業界で育休取得で悩んでいる方にとって参考になればと思い、この記事を書きます

 

※そもそも育休を取得するのか、父親と母親のどちらが取得するのか、もしくは双方が取得するのか、取得期間はどのくらいか・・・等に関しては各家庭の数だけ正解があることは大前提です。当記事はあくまで私の個人的な感想・意見となりますことご了承ください。

 

育休取得した感想(結論)

 

本当に、本当に、本当に、心の底から育休をとって良かったと思っています。

我が子が見せてくれるしぐさ、表情、成長、その全てが尊く、最高な一年間でした。

ウチの場合は夫婦揃って育休取得した為、子の誕生・育児という人生の超絶繁忙期において、妻との時間も僅かですが確保することが出来ました。

これまで生きてきた中で、最も幸せな1年間でした。

0-1才という我が子が最も成長するタイミングでずっと一緒にいることができて、子どもから無償の愛を受けて本当に幸せだったので、もし育休取得を悩んでいる方がいれば是非オススメしたいです。

少なくとも私としては、1年間の育休取得は最適解でした。

 

育休取得の現状

 

男性の育休取得率は、2021年度で14.0%(厚生労働省より)と依然として低いわけですが、注目したいのは育休の期間です。男性の育休取得者の内、約5割が2週間以内です。

2週間フルで育児出来るわけですが、2週間では”育児を少しやってみた”というレベルで、すぐに仕事復帰というイメージだと思います。

私の場合は2-3か月育児にフルコミットしてようやく慣れた、という感じでしたので最低でも数か月(出来れば半年以上)育休取得することがおススメです。

 

とは言え長期の育休取得は簡単ではないと思います。友人と話をしていても「育休取得したいけど、会社都合を考慮すると取得出来ない(もしくは、僅かな日数しか取得出来ない)」だったり、「そんな話上司に言い出せない」という話は多く聞きます。

依然として「男は育休を取らず、家族が増えたなら一層仕事に邁進すべきだ」という風潮のある会社はありますし、私の前職も「男が育休を取るなんて出世諦めたようなもんだろ。そうだよな?」と仰っている管理職もいました。(ご本人の時代はそうだったかもしれませんが、それを平然と言っちゃうのがヤバイ)

 

私は子どもが生まれる前から、育休取得意欲が強く、しかもガッツリ1年間取得したかったのですが、「会社が許可してくれるのかな・・・」という不安はずっとありました

しかも激務&実力主義のコンサルですので、育休取得は一層困難に思えましたし、仮に取得できても戻ってくる場所が無い状態(案件にアサインされずアベイラブルになる)になりかねないと震えていました。

 

ただ葛藤を自己完結させても意味ないので、とりあえず周囲に相談してみました。

 

上司への相談(マネージャー&パートナー)

 

私「すみません、あの、、、子どもが生まれたら育休取りたいと思ってまして、、、」

M「育休?いいんじゃないですか?全然良いと思います。ただ私が許可できる内容ではなく、私からパートナーにも軽く共有しておきますので、後日ご自身で話してみてください。」

私「ありがとうございます。あの、、、育休取って戻ってくる場所あるんですかね?育休取得中に戦力外になったりしてたりしないですかね・・・?」

M「流石にないと思います。っていうか、今の時代そんな会社終わっているのでは?」

という感じでマネージャーは割とOKという雰囲気でした。勿論日頃から密なコミュニケーションを心掛け良好な関係を築けていた点も大きかったと思います。

 

—–後日、パートナー相談—–

私「すみません、マネージャーにはお伝えしたのですが、子どもが生まれたら育休取得を考えてまして・・・」

P「育休?え、そもそも子どもが生まれる予定があることすら知らなかったです。おめでとう!!良いよ!期間どれくらい?」

私「(マネージャー話してないのかよ・・・)ありがとうございます。恐縮ですが、1年間頂きたいです」

P「1年?おお、長いな!笑 良いよ。タイミングなどはMも含めて相談しましょうか。人事への提出物とかはご自身でお願いしますね。サインはしますので。」

私「すみません、まだ入社して間もないにも関わらず・・・」

P「1年間だったらどうってことないだろ。長い社会人生活だし。奥さんのことは労わってください。」

 

というような感じで、すんなりと育休取得の許可が降りました他にも何人かにご相談させて頂きましたが、「あなたが取得したいのであれば取得するべし」というリアクションばかりでした。

現在のご時世的に上司が部下の育休取得を渋るというのはコンプラ的に厳しいでしょうから、上司達の本心は分かりません。ただ直接お話している中では否定的な発言はありませんでしたし、むしろ妻の身体を気遣ってくれたりと暖かい対応でした。

前職JTCの時は、先輩社員が上司に1年間の育休取得を相談したら期間を半年に短縮するように言われた話もあったのですが、そういったことはありませんでした。

 

意外かもしれませんが、コンサルは育休が取得し易い環境にあると思います。その理由としては、PJベースの働き方で人材配置の流動性が高いからです。また比較的ドライな人間関係であり、やった分だけ評価される環境なので、「1年間育休=1年間評価が無い。ただそれだけの話」という感じです。

周囲でお子さんが生まれた男性社員も半分以上が育休取得している感覚があります。期間も数か月~1年以上と各人の希望通り取得しているイメージです。

 

ということで、子供が生まれてから1年間の育児休業に入りました。

 

育休中の生活

 

育休中は勿論育児にフルコミットします。

今スケジュールを見返すと、1年間を通して6日間は友人と遊びに行きましたが、その他はずっと子どもと一緒にいました。

 

以下は生後半年時点での代表的な一日のスケジュールです。

7:00 ベイビーとともに起床。オムツを換えて、ミルクを作ってお飲み頂く。

7:30 ちょっと体に発疹が出ている為、シャワーで汗を流して身体を清潔にして差し上げる。その後、クリームで保湿し、オムツ交換、お洋服を着て頂く。

8:00 絵本を読み聞かせさせて頂く。

8:30 オムツ交換。大人用朝食をかき込む。

9:00 朝のオネンネの時間のため、寝かしつけ開始。抱っこして背中をトントンさせて頂く。

9:45 トントンすること45分、腰と腕が限界を迎えたあたりで寝たので、ベッドに置かせて頂く。その後、洗い物と洗濯をする。

10:30 かなり早くお目覚めしたらしく、泣いて教えてくれる。離乳食も食べるため、前夜に作って冷凍保存したものをチンして冷まして、食べて頂く。チンしてる間にもギャン泣き(=大泣き)されているので、こちらは常に精神的に追い詰められている感がある。

11:00 完食。コップで水を飲む練習をする。当然、全ての水をこぼし、洋服を全て着替える。オムツ替えもさせて頂く。

11:30 抱っこひもに入って頂き、お散歩へGO。私が散歩好きなので、1時間くらい散歩する。

13:00 ミルクを飲んで頂く。ミルクが入った哺乳瓶を見た時の目の輝きが可愛い過ぎる。

13:30 絵本の読み聞かせをさせて頂く。

14:00 そろそろお昼寝の時間。抱っこして背中をトントン開始。

14:30 30分かかって体が限界突破するも何とかオネンネされる。ここで自分の昼飯(カップラーメン)をかき込む。その後、洗濯が終わった洗濯機から洋服を取り出し畳む(ドラム式洗濯機はマジで最強。私の仕事のアウトプットより遥かに質が高い)。

15:00 子どもの離乳食の作り置きと、大人用の夕食の作りを置きをする

16:00 子がご起床。オムツ交換。ミルク差し上げる。

16:30 二度目のお散歩。抱っこひもに入れ1時間くらい周囲をぶらぶら。(大体生後半年くらいからはベビーカーでの散歩が一般的?だが、我が子は抱っこひもが大好きなため抱っこひも愛用)

17:30 帰宅。離乳食を解凍、大人用ご飯をチンして、夕食準備。

18:00 家族で夕食。子に離乳食を上げながら自分の食事もとるので、自分の食事は食べた気がしない。

19:00 子とお風呂。入浴後は、子も眠く機嫌が最高に悪い中で、身体拭く→保湿→洋服着せる→ミルクあげる。こちらのHPは既に0の状態。

19:45 絵本読み聞かせ

20:15 ベッドで寝かしつけ開始。でも寝ないので、抱っこして寝かしつけさせて頂く。

21:00 子が就寝。散らかった風呂とリビングを片付ける。

22:00 唯一ゆっくりできる時間。お菓子をボリボリしていると、子が夜泣き。抱っこして背中をトントンして寝かしつける。

24:00 親就寝。2秒で寝れる。

01:00 子が夜泣き。抱っこして背中をトントンして寝かしつけさせて頂く

03:00 子が夜泣き。抱っこして背中をトントンして寝かしつけさせて頂く

05:00 子が夜泣き。抱っこして背中をトントンして寝かしつけさせて頂く

07:00 子と一緒に起床。

 

という感じです。あくまで一例ですが、ハードです。いわゆるワンオペの場合これを1人でやります。勿論我が子は超かわいいのですが、肉体的にも精神的にも限界突破している状態になります。

そんな状態で配偶者が会社から帰ってきて「俺の飯は?」などでも聞いてきた時にはブチ切れなのも当然だと思いました

我が家の場合は、私と妻がダブルで育休取得していたので、上記スケジュールは一部分担していました。なので、ワンオペに比べると大分楽でした。精神的・肉体的に多少の余裕があると、心の底から我が子の成長を楽しめるので、本当に幸せな日々でした。

 

片方が働いている場合は、もう片方が平日は育児をワンオペで実施し、土日は役割分担することになりますが、ママ友の話を聞くと土日だけ育児に参加しようとしても難しいケースもあるようです。

例えばおむつ替えにしても、いつするのか、オムツはどこにあるのか、オムツはどこで換えるのか、どうやって換えるのか、換えた後のゴミはどのように処理するのか、こういったことを全て教えてもらう必要があります。

大体の場合、普段育児している側は、赤ちゃんが泣いている中で配偶者に教えること自体が面倒臭いので自分でやった方が早い、となります。そうなると土日でさえも、育児参加は限定的になっていくのです。その場合は、例えば普段育児している側が「今日は美容院に行きたいからその間家で子どもの面倒を見ておいて」等も出来ないわけです。

 

勿論、子育ては家庭の数だけ正解があるので、「夫婦揃って育休を取るべき」ということを主張している訳ではございません。育児に積極的に関わりたいと思っている方は、平日の終業後や土日だけに限定せず、是非育休取得を検討してみると良いですよ!と私は考えているだけです。

私の場合はそもそも育児に参加したいという強い気持ちと、育児負担は夫婦平等であるべきだと夫婦間である程度同意していたこともありました。

 

お金

 

育休中の会社からの給与はゼロになります。

しかし、国から育児休業給付金を受けることが出来ます。

 

詳細は省きますが、育休取得後の最初の半年間は、手取りベースで直近1年間の給与に対して約80%(半年以降は約60%)貰えます。ただし上限として月額約30万円です。

我が家の場合は、妻と私で合計約60万の給付を受けていたので、住宅ローンを返しながらも普通に生活出来ました。

 

ただし注意が必要なのは、育休取得から最初の給付金のタイミングまで約3か月ほどタイムラグがある点です。最初の3か月間は収入ゼロとなるため、最低でも100万程はキャッシュとして持っておくと安心でしょう。

 

仕事復帰

 

基本的には子どもが保育園入園したタイミングで復職することになります。うちも入園タイミングで夫婦揃ってフルタイムでの仕事復帰を決めました。

1年間も育休を取得していると、仕事のことは100%忘れていますので、復職時期が近くなると超憂鬱になります。

 

復職する約1か月前には、人事やパートナーと電話で少し近況の報告と復帰後のイメージの擦り合わせをしました。

P:「久しぶり。最近どう?」

私:「お久しぶりです。育休取得させて頂きありがとうございました。子どもとの充実した時間を過ごすことが出来ています。(なんならこのまま会社辞めて主夫になりたいくらいです)」

P:「それは良かったですね。で、復職後のアサインするPJだけどどんな感じが良い?」

私:「妻も総合職で育児は完全折半のため、フレキシブルな働き方かつ激務すぎないプロジェクトが良いです。可能な範囲でご調整頂けますと幸いです。保育園送迎などで中抜けすることもありますが、その分深夜等も働きますので、周囲よりも労働時間を減らしたいという意味はありません。」

P:「なるほど、なるほど。そうだよね。私も育休明けの人をいきなり出力MAXで働かせるつもりはありませんので。OKです。承知しました。」

私:「ありがとうございます!引き続きよろしくお願い致します。」

 

その後、無事職場復帰し、炎上系ハードプロジェクトにアサインされることになりました。
(この話はまた別で記事にできればと思っております)

 

育休がキャリアに与える影響

 

コンサルの場合、これはシンプルに「育休取得期間の評価が無い」というだけであり、その後の評価・昇進に影響はないと感じています。また、復職後にアベイラブルになったことは一度もないです。

もちろん復帰後は、育児+仕事を両立する必要があるため、保育園送迎や子の病気対応などで周囲のメンバーに迷惑を掛けることは沢山あります。その意味では周囲からの評価に影響は多少あるかもしれませんが、少なくとも育休取得期間がキャリアに与える影響は上記で論じた通りです。

 

最後に

 

繰り返しになりますが、育休取得に関しては家庭の数だけ正解がありますので、一概に論じることは出来ません。しかし、もし育休取得を悩んでいる場合は取得をおススメしたいです。

周囲で育休取得をして後悔している人には会ったことがありません。

 

殆どの方が、育児と仕事を天秤にかけるわけですが、社会人生活約40年の内、数か月~1年は我が子にフルコミットする期間があっても良いと思います。

子の成長はあっという間です。いつの間にか寝返りが出来るようになり、立つようになり、歩くようになり、喋るようになり、、、。そういった成長の節目を目に焼き付けることができるのも育休の良い点です。

 

勿論、育休取得が職場での昇進・昇給・キャリアパスに与える影響については、周囲に聞くなりリサーチしておくことはマストだと思います。

当然ですが育児には多額の費用がかかり、仕事でお金を稼ぐ以上、長期で育休取得したために出世コースから外れ、子どもへの投資が出来ないとなっては本末転倒です。

 

リサーチをして問題なさそうであれば、後は上司に言うだけです。

ちなみに言い方ですが、権利として当たり前に取得することを態度として示すのは得策ではないと思いますので、周囲への丁寧なコミュニケーションを心掛けることは重要だと思います。

「職場での自分の代わりは幾らでもいるが、親の代わりはいない」とはその通りですが、実際職場のメンバーに迷惑がかかることは多分にありますので、そこは最大限の配慮と感謝を示すべきです。

 

 

てぃー次郎
てぃー次郎

最後まで拙文をお読み頂きありがとうございました。

長々と偉そうに、まるで育児を完璧にやってきたかのうように語ってしまいましたが、全くそのようなことはありません。妻は勿論のこと、義両親、両親など周囲の沢山の助けを借りてなんとかやってこれました。また職場のメンバーの理解にも助けられており、本当に感謝しています。

これからも育児&仕事の両立を頑張ります。

 

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